
Table of Content |
Stats |
Skills |
Skill Ascension |
Related Items |
Gallery |
Sounds |
Quotes |
Stories |
Stats
Lv | HP | Atk | Def | CritRate% | CritDMG% | Bonus CritRate% | Materials | Total Materials |
1 | 989 | 27.74 | 60.85 | 5.0% | 50.0% | 0% | ||
20 | 2564 | 71.97 | 157.84 | 5.0% | 50.0% | 0% | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
20+ | 3412 | 95.75 | 210.01 | 5.0% | 50.0% | 0% | ||
40 | 5106 | 143.28 | 314.24 | 5.0% | 50.0% | 0% | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
40+ | 5708 | 160.18 | 351.31 | 5.0% | 50.0% | 4.8% | ||
50 | 6567 | 184.29 | 404.19 | 5.0% | 50.0% | 4.8% | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
50+ | 7370 | 206.82 | 453.61 | 5.0% | 50.0% | 9.6% | ||
60 | 8238 | 231.18 | 507.04 | 5.0% | 50.0% | 9.6% | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
60+ | 8840 | 248.08 | 544.11 | 5.0% | 50.0% | 9.6% | ||
70 | 9716 | 272.66 | 598.02 | 5.0% | 50.0% | 9.6% | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
70+ | 10318 | 289.56 | 635.09 | 5.0% | 50.0% | 14.4% | ||
80 | 11204 | 314.42 | 689.61 | 5.0% | 50.0% | 14.4% | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() | ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() ![]() |
80+ | 11806 | 331.32 | 726.67 | 5.0% | 50.0% | 19.2% | ||
90 | 12699 | 356.38 | 781.62 | 5.0% | 50.0% | 19.2% |
Skills
Active Skils
![]() | バイ・ザ・ホーンズ | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
む…無敵のレスラーチャンピオンのように戦う!最大3段の連続攻撃を行い、 一定のスタミナを消費し、頭突きで前方の敵に衝撃をくらわせ、夜魂性質の 空中から落下し地面に衝撃を与える。経路上の敵を攻撃し、落下時に夜魂性質の この状態の時、ヴァレサの通常攻撃、重撃、落下攻撃はそれぞれ強化される。 レスラーチャンピオンのように勇敢に戦う!最大3段の強烈な攻撃を行い、より大きな 一定のスタミナを消費し、前方の敵に強烈な衝撃をくらわせ、夜魂性質のより大きな 夜魂値を全て消費し、空中から落下して地面に衝撃を与える。経路上の敵を攻撃し、落下時に夜魂性質のより大きな | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() | ホッピング・ナイトレインボー | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
雷の如く迅速かつ豪快な足運びで、プロレスの真髄を見せる。ヴァレサが前方へと一定距離突進し、経路上の敵に夜魂性質の 発動後、ヴァレサは夜魂値を20獲得し、「追撃」効果を獲得する。「追撃」効果継続期間中、ヴァレサの中断耐性がアップする。さらに、通常攻撃ボタンを一回押しすると、ヴァレサは瞬時に重撃を繰り出す。なお、この重撃はスタミナを消費しない。「追撃」効果は重撃発動後に解除される。 一回押しと長押しによって、プロレスのスタイルが変わる。 前方へと素早く一定距離突進する。 ヴァレサは夜魂の加護状態に入り、「パワフルタックル」モードに切り替わる。 継続的に夜魂値を消費する。この状態の時、ヴァレサの移動速度と中断耐性がアップし、地形の高低差を利用して遠くへ跳んだり、夜魂値を追加消費して水面と液体燃素の上を移動したりでき、また液体燃素によるダメージを無効化できる。 夜魂値が尽きると、ヴァレサの夜魂の加護状態は終了する。ヴァレサがパワフルタックルモード、または猛烈パッション状態にある時、常に夜魂の加護状態にあると見なされる。 元素スキルの使用可能回数は2回。ヴァレサが猛烈パッション状態に入ると、元素スキル一回押しを1度のみ追加で使用でき、元素スキルの与えるダメージがアップする。 ・猛烈パッション状態でない時、ヴァレサは落下攻撃で夜魂値を回復する。この方法で夜魂値が上限に達する、または元素爆発 ・猛烈パッション状態にある時、ヴァレサの通常攻撃、元素スキル、元素爆発はそれぞれ強化され、落下攻撃発動から短時間、特殊な元素爆発を発動できるようになる。 ・猛烈パッション状態の継続時間は最大15秒。夜魂値を消費、または戦闘状態を解除してしばらく経つと終了する。 「今、わたしこそがわたしのヒーローだよ!」 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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![]() | シャイニングヴェント! | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
子供向けの絵本に描かれる正義のヒーローのように空高く跳び上がり、落下の勢いを借りた強力な飛び蹴りをお見舞いし、敵に夜魂性質の 発動後、ヴァレサは夜魂値を上限まで回復し、猛烈パッション状態に入る。 猛烈パッション状態にある時、ヴァレサの元素爆発は、敵に夜魂性質のより大きな また、ヴァレサが猛烈パッション状態で落下攻撃を行った後、短時間の「マキシマムドライブ」状態に入る。 ヴァレサの中断耐性がアップする。この状態の時、ヴァレサは元素爆発のクールタイムを無視し、より少ない元素エネルギーで特殊な元素爆発「シャイニングヴェント・大火山おろし」を発動できるようになる。「シャイニングヴェント・大火山おろし」を発動すると、強力な落下攻撃・大火山サンダートルネードを繰り出し、着地時に夜魂性質の 元素スキル発動後も、マキシマムドライブ状態は終了する。 実は、ヴァレサがこの技につけた最初の名前は「ファイナル超必殺・閃雷空烈ジャスティスヒーロー究極無敵音速爆裂キック」であった。しかし、あまりにも長く、仮面をつけても恥ずかしくて大声で叫ぶことができなかったため、最終的に現在の名前に変更したという。 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
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Passive Skills
![]() | 夜域の賜物・悪を焼き尽くす灯り |
夜魂値が尽きると、ヴァレサは代わりに燃素を消費して夜魂の加護状態の「パワフルタックル」モードを維持する。 燃素を利用できるナタのエリアにいる時、「夜魂トランス:ヴァレサ」を行える。フィールド上にいるキャラクターがダッシュ、特定の天賦による移動状態にある、または一定の高さの空中にいる時、ヴァレサに切り替えて登場すると次の効果が発動する。ヴァレサが夜魂の加護状態に入り、「パワフルタックル」モードに切り替わり、夜魂値を20獲得する。自身のチームにおいて、夜魂トランスは10秒毎に1回のみ発動可能。 また、燃素を利用できるナタのエリアにいる時、ヴァレサが地形の高低差を利用して遠くへ跳ぶ時、落下ダメージを受けない。 |
![]() | 連翔、三段跳び! |
元素スキル 継続期間中、ヴァレサが落下攻撃を行うと、着地時の落下攻撃ダメージが攻撃力50%分アップする。ヴァレサが猛烈パッション状態だった場合、着地時の落下攻撃ダメージが攻撃力180%分アップするようになる。 「レインボークラッシュ」効果は、着地時の衝撃が敵に命中した時、または継続時間終了時に解除される。 |
![]() | ヒーロー、二度目の見参! |
付近にいるチーム内キャラクターが「夜魂バースト」を起こした時、ヴァレサの攻撃力+35%、継続時間12秒。この効果は最大2層まで重ね掛けでき、継続時間は層ごとに独立してカウントされる。 |
![]() | 熱き心、一心不乱! |
ヴァレサのダッシュの速度がアップする。戦闘中でない時、ダッシュに消費するスタミナもアップする。 また、燃素を利用できるナタのエリアにいる時、チーム内の自身のキャラクターが料理を使用すると、燃素を20回復する。この効果は10秒毎に1回のみ発動可能。秘境、征討領域、深境螺旋では発動しない。 |
Constellations
![]() | 燃え続ける情熱 |
固有天賦「連翔、三段跳び!」の効果が強化される。 特殊な落下攻撃・大火山サンダートルネードを行う時、ヴァレサは継続時間5秒の「レインボークラッシュ」を獲得する。 「レインボークラッシュ」継続期間中、ヴァレサが猛烈パッション状態であるかに関わらず、落下攻撃を行う時、着地時の落下攻撃ダメージが攻撃力180%分アップするようになる。固有天賦「連翔、三段跳び!」を解放する必要がある。 また、ヴァレサが夜魂の加護状態での「パワフルタックル」モードにある場合、消費する夜魂値または燃素-30%。 |
![]() | 天光の極限を超えて |
ヴァレサが落下攻撃を行った後、猛烈パッション状態であるかに関わらず、マキシマムドライブ状態に入る。 マキシマムドライブ状態では、ヴァレサの中断耐性がさらにアップする。 また、ヴァレサの着地時の落下攻撃が敵に命中した時、ヴァレサの元素エネルギーを11.5ポイント回復する。 |
![]() | 不撓不屈の決意 |
元素爆発 最大Lv.15まで。 |
![]() | 突き進む勇気 |
元素爆発 ・猛烈パッション状態またはマキシマムドライブ状態でない場合、ヴァレサは継続時間15秒の「勇往邁進」効果を獲得し、ヴァレサの攻撃力500%分を基に、ヴァレサの着地時の落下攻撃ダメージをアップする。この方法でアップできるダメージは最大20000まで。この効果は着地時の落下攻撃ダメージが敵に命中する、または継続時間終了時に解除される。 ・猛烈パッション状態またはマキシマムドライブ状態にある場合、今回の元素爆発 |
![]() | 温かな風に揺れる想い |
最大Lv.15まで。 |
![]() | 正義のヒーローの凱旋 |
マキシマムドライブ状態に入る時、ヴァレサの元素エネルギーを30ポイント回復する。 ヴァレサの落下攻撃と元素爆発 また、元素スキル |
Skill Ascension
Gallery
Sounds
Quotes
Audio Language:
Title | VoiceOver |
初めまして… | |
世間話・たくさん食べる | |
世間話・筋力トレーニング | |
世間話・果樹園の手入れ | |
雨の日… | |
雷の日… | |
雪の日… | |
晴れの日… | |
暴風の日… | |
おはよう… | |
こんにちは… | |
こんばんは… | |
おやすみ… | |
ヴァレサ自身について・モリモリ食べれば力もモリモリ | |
ヴァレサ自身について・英雄たちの話 | * 好感度Lv.4後に解放 |
カッコいいロゴについて… | |
前進することについて… | * 好感度Lv.6後に解放 |
「神の目」について… | * 好感度Lv.4後に解放 |
シェアしたいこと… | |
興味のあること… | |
イアンサについて・コーチと上司 | * 好感度Lv.4後に解放 |
イアンサについて・毎日のトレーニング | * 好感度Lv.4後に解放 |
マーヴィカについて… | * 好感度Lv.4後に解放 |
ムアラニについて… | * 好感度Lv.4後に解放 |
キィニチについて… | * 好感度Lv.4後に解放 |
シロネンについて… | * 好感度Lv.4後に解放 |
シトラリについて… | * 好感度Lv.4後に解放 |
ドリーについて… | * 好感度Lv.4後に解放 |
エスコフィエについて… | * 好感度Lv.4後に解放 |
ヴァレサを知る・1 | |
ヴァレサを知る・2 | * 好感度Lv.3後に解放 |
ヴァレサを知る・3 | * 好感度Lv.4後に解放 |
ヴァレサを知る・4 | * 好感度Lv.5後に解放 |
ヴァレサを知る・5 | * 好感度Lv.6後に解放 |
ヴァレサの趣味… | |
ヴァレサの悩み… | |
好きな食べ物… | |
嫌いな食べ物… | |
贈り物を受け取る・1 | |
贈り物を受け取る・2 | |
贈り物を受け取る・3 | |
誕生日… | |
突破した感想・起 | * 突破段階「1」で解放 |
突破した感想・承 | * 突破段階「2」で解放 |
突破した感想・転 | * 突破段階「4」で解放 |
突破した感想・結 | * 突破段階「6」で解放 |
元素スキル・1 | |
元素スキル・2 | |
元素スキル・3 | |
元素スキル・4 | |
元素スキル・5 | |
元素スキル・6 | |
元素スキル・7 | |
元素スキル・8 | |
元素スキル・9 | |
元素爆発・1 | |
元素爆発・2 | |
元素爆発・3 | |
元素爆発・4 | |
元素爆発・5 | |
元素爆発・6 | |
宝箱を開ける・1 | |
宝箱を開ける・2 | |
宝箱を開ける・3 | |
HP低下・1 | |
HP低下・2 | |
HP低下・3 | |
仲間HP低下・1 | |
仲間HP低下・2 | |
戦闘不能・1 | |
戦闘不能・2 | |
戦闘不能・3 | |
ダメージを受ける・1 | |
重ダメージを受ける・1 | |
重ダメージを受ける・2 | |
チーム加入・1 | |
チーム加入・2 | |
チーム加入・3 |
Stories
Title | Text |
キャラクター詳細 | 「ヴァレサ、トレーニングの時間だぞ!」 毎朝、雷のようなコーチの声が轟くと、果樹園の方からは土煙が立ちのぼる。 「豊穣の邦」パトロール隊の中心メンバーにして人気果樹園のお世話係——今日も朝寝坊なヴァレサは、ジャムを塗りたくったパンを咥えたまま、あわててトレーニングエリアに転がり込んだ。 この時、ヴァレサはまだ覚醒していないため、寝ぼけた表情のままぼーっとコーチの指示を待つ。そして、大人しくウォーミングアップを始め、手順通りに力を呼び起こしていくのである… たまに「何だそのジャムは!糖分が高すぎる!」とコーチに罰を課せられることもある。そして、半分寝たまま家を飛び出したがために、健康志向の食材ではなく大好きなジャムをパンのお供に選んでしまった失態にようやく気づくのだ。 そういう時、ヴァレサは他の者たちから向けられる敬意と羨望、驚愕の入り混じった視線の中、しょんぼりしながらとんでもない大きさのバーベル台に向かう。そして一般人ならば腰痛に半月苦しむような、限界重量のプレートで軽く準備運動を済ませ、選りすぐりの戦士にとってすら「致死量」となる訓練を始める。 そんな常人の想像を絶する訓練の中で、ヴァレサはようやく覚醒していく。両目はどんどん情熱を帯びて行き、最終的には笑みをこぼすことさえある。 ゆえに…強さの頂点に挑み続ける「豊穣の邦」だが、最も負けず嫌いの屈強な男でさえヴァレサに挑もうとはしない。 ヴァレサのもとを訪ね、彼女の強大な力の源を調査すれば、彼女の日常生活があまりにも穏やかなことに気がつくだろう。 竜の仲間ワナナと共に果樹園の世話をして真面目に働き、豊作の時は簡易的な出店を開いてのんびりと果物を売る…生活リズムは眠くなってしまうほどゆったりとしており、そこには何の秘密も隠されてない。 どう見ても、近所にいるごく普通の少女なのである。 唯一特別といえるのは、ヴァレサの食欲だろう。 「豪華な肉料理ちょうだい!」「調味料たっぷりで!」「量が多ければ多いほどいいなぁ!」 三十人前から五十人前の料理を軽々と平らげるのが、彼女の日常だ。ヴァレサの大食らいは、「熱闘の宴」のような大食い大会でも、彼女のためにわざわざ特別な部門が設けられるほどすさまじい… そして人々はこんな疑問を抱く—— 「才能型の選手って…単にたくさん食べるのが強さの秘訣なのかも…?」 |
キャラクターストーリー1 | ヴァレサは毎日楽しそうだ。 「ヴァレサが生まれる前後は、ずぅーっと、トゥラン大火山の噴火も止まってたんだよ」というのが両親の口癖である。 ヴァレサは魔神のような、伝説的な人物…というわけではない。なのでもちろん、トゥラン火山の気分を左右することなどできないし、「ずぅーっと」というのは、誇張された表現に過ぎない。 しかし、生まれた頃に自然災害が少なかったことは、確かに幸運だと言える。 肥沃な土地に恵まれた「豊穣の邦」で生まれ育ったヴァレサは、いくぶん経済的余裕のある家庭で、困窮することなく、たっぷり愛情を注がれて育った。そして両親は、娘が幸せの中で健やかに育ち、大きくなったら果樹園を継いでくれることを願っていた。 父が果樹園で作業をしている間、母はヴァレサをワナナの背中に乗せて、一緒にお手伝いさせてくれた。父がうっかり果物を落としそうになると、ヴァレサはいつも素早くキャッチして、両親の褒め言葉とワナナのすりすりの洗礼を浴びたものだった。 屋台を出して果物を売る時は、父の隣に母がヴァレサを抱いて座り、ウォーベンを広げて読み聞かせをしてくれた。ほのぼのとしたちび竜の童話や、古代の英雄の胸が高鳴る物語はヴァレサを夢中にさせてくれる。いつの間にやら、籠いっぱいのケネパベリーを一つ残らず平らげてしまっていた、なんてこともしばしばで、父も思わず苦笑い。 何不自由ない子供時代のおかげか、ヴァレサは穏やかで優しい、心の広い少女に育った。 さて、「豊穣の邦」では、誰もが力に憧れる。子供とて例外ではない。体が大きく力が強い子は羨望の的なのだ。 そこへ仲間入りしたのが、いたって普通の体格であるヴァレサだ。しかしヴァレサは自慢げに子供用のバーベルを持ち上げたガキ大将をひょいっと抱き上げて、なんと「高い高い」をしたのである。 そうなると、本来「ガキ大将」の座はヴァレサに引き継がれるはずなのだが…本人はまったく興味がないようだった。 英雄のように子供たちの間に平和をもたらし、一緒にお腹いっぱい食べることこそ、彼女にとって一番大事なことだったからだ。 家に美味しいものがあれば、一緒に食べる!面白いものを買ってもらったら、一緒に遊ぶ! いじめっこはつまみ出す!おもちゃとマンガウォーベンを独り占めするやつは引きずり出す! わざといたずらするような意地悪な子には、まずは一発お見舞いする… …おっと、だめだめ、一発で何週間も寝たきりにさせちゃうんだった…軽~くデコピンぐらいにしておこう。 とにかく意地悪はだめ、みんな仲良しこよしだよ!ちっちゃなことで喧嘩しちゃだめ。わがままを言って迷惑をかけるのはもっとだめ! ——ヴァレサの才能はこの時期に遺憾なく発揮されたが、いささか行き過ぎな面もあった。 ある時、体の弱いお友達がヴァレサに言った。「集落の北にね、甘酸っぱい果物が実る木があるんだって!」 それを聞いたヴァレサはなんと、その木を根こそぎ引っこ抜いて、友達の家の前まで運んできたのだ。 母は幼いヴァレサに、果樹や平和に生きる生命を傷つけてはいけないのだと優しく諭し、一緒にその木を元の位置に丁寧に植えなおした… またある時、族長から、近頃集落付近での落石が非常に多いため、外出する際は気を付けるようにという通達があった。 ヴァレサは、すかさず近くの高所によじ登り、腰に手を当てながら真剣な面持ちで見張りを始めた。そして転がり落ちる岩を見つけるや、すかさず飛んで行って蹴り飛ばし、見事進路変更に成功——! これを知った父はヴァレサを連れて山に登り、落石の出所を見つけては、一緒に土を盛って固め回った。これでしばらくは安全なはずだ… こういうことが起こる度、人々は首を傾げる——この子の力は、強すぎるのではないか?と。 しかし、幼いヴァレサの屈託のない笑顔と、彼女によって秩序が保たれている子供たちの社会を見た大人たちは、ヴァレサの力が暴走することを不安に思うこともなくなった。 * 好感度Lv.2後に解放 |
キャラクターストーリー2 | 両親の判断は間違っていなかった。結局、暴走したのはヴァレサの食欲だけだったのだから。 桁外れのパワーに対する代価のように、ヴァレサはあんよを始めた頃から健康的な少年と同等の食事量を必要とした。そして背丈がちょうど父親の膝ほどになった頃、彼女の一食の食事量は、両親とワナナの一日の合計食事量と同等になった。 だが、幼いヴァレサが食べた分を消耗する場は限られており、そのうち「遠くから見るとヴァルベリーに見える」などと言われるようになった。超肥満体の認定ラインを越えようとする娘を両親は心配した。 ヴァレサの健康のため、そして彼女を仕事に慣れさせるため、両親は彼女に果樹園の世話を手伝わせ、労働によって余分なエネルギーを消費させた。 果樹園の手伝いを始めてから、ヴァレサは色んな事に気がつき、反省した—— 「お父さんもお母さんもワナナも、毎日これだけ働いてるのに、ちょっとしか食べてない。わたしは大した仕事もしてないのに、食べてばっかり…」 「働かざる者食うべからず。まずは真面目に働いてから、ご飯の事は考えよう!」 そしてヴァレサは両親の期待通り、どんどん仕事を覚えていった。 はじめ、ヴァレサは進んで力仕事に精を出していた。ライノ竜の如き怪力で荷物や農具、こまごまとした道具をひょいひょい運んでいくのだ。彼女にとって、力仕事など朝飯前であり、まるで食後の散歩のように、ありあまるエネルギーを多少消費できる程度のことであった。 そして母に教わりながら、心を据えてじっくり観察し、土の耕し方や肥料の配合、水やりの方法など、細かい作業を覚えた。 やがて彼女は果樹園の未来の主として、お手伝いをしてくれる竜よりもはるかに多くの仕事をこなせるまでに成長した。 ウォーベンを読むことや技術の原理を理解すること、それから帳簿や数字の処理は依然として苦手だったが、はじめてのおつかいができるようになった頃には、大人顔負けの立派な果樹園管理人になっていた。 肥満も徐々に改善され、スレンダーとは言えないが、問題ない体型で安定したのであった。 しかし、いくら本人が暴飲暴食の本能を抑え、節制したつもりでも…彼女の食事量は、相変わらず常軌を逸していた。 ヴァレサの両親は彼女を医者に診せて回ったが、どの医者にも「健康でよろしい、何でもおいしく食べれるのが一番だ」と褒められるばかりで、ずっと原因は謎のままだった… むしろ、ヴァレサの様子をしばらく観察したのちに、族長のアカトルが導き出した結論のほうが、納得のいくものだった。つまり、こういうものだ—— 「『テテオカン』の豊かな土壌は優れた作物だけでなく、力強い戦士を育ててくれる。だが、誰もが食べ物に含まれるエネルギーを完璧に扱えるわけじゃない。同じ量の昼食を食べたとしても、ペンチプレス十回で体力が底をつく者もいれば、そのバーベルを持ったまま山頂まで登って行って、ひと踊りできる者もいるんだ。 あまり知られていないが、こんな伝説がある。『テテオカン』には周期的に特殊な体質をもった戦士が生まれるというものだ。彼らは食糧に含まれるエネルギーを必要時にはほぼ百パーセント引き出せるという。桁違いのパワーと、同じく桁違いの食欲の持ち主であるヴァレサは、その一人なのかもな。 全員が全員、古名の継承者や天地に名を馳せる英雄になれるとは限らないが、そうした人々は船の竜骨や建物の礎な存在で、影で皆を支えてくれている。そしてチャンスが来た時に、輝かしい功績を残すんだ。『英雄予備軍』と言っても差し支えないだろうさ——」 族長の推測を聞いて、少なくとも娘に重大な健康問題はないと確信した両親は、ようやく胸をなでおろした。 しかしその時、物心がついたばかりのヴァレサの胸に、最後に聞いた「特別なあだ名」が灼きついたのだった… 「じゃあ、わたしも『英雄予備軍』ってこと?」 * 好感度Lv.3後に解放 |
キャラクターストーリー3 | 「英雄予備軍」という言葉は、幼いヴァレサの脳裏から離れなくなり、次第に、背伸びしたい気持ちは大きくなっていった… 「もしわたしが特別な存在なら、もっともっと頑張れば、きっと本当の英雄になれるよね?」 しかし、英雄という言葉の重みは、幼いヴァレサが想像していたそれを遥かに超えるものだった。 物語の中で英雄たちが敵を倒す場面は数行にも満たず、背後に隠された血と涙は童話やマンガウォーベンでは美化されている… 雄叫びをあげながら向かってくる敵や魔物と生死を賭けた戦いを繰り広げる凄惨な場面は、ヴァレサが見たどのレスリングの試合よりも遥かに恐ろしかった。 初めてアビスに襲われた時、ヴァレサはまだ五歳だった。本能的に果樹園に侵入した最初の魔物を蹴り飛ばしたものの、彼方から川のように押し寄せる黒い波を見た彼女は、怯えてへたり込み、大声で泣き出してしまった。 駆けつけた父は、死に物狂いで敵を退けた。そしてヴァレサと母を担ぎ、ワナナを連れて町の外れにある地下シェルターに潜り込み、入口をしっかり塞いだ。ヴァレサが大声で泣き出さないよう、何とかなだめながら耐え忍んだ末に、ようやく一家はパトロール隊に救助されたのだった。 荒れ果てた果樹園と、不幸にも怪我を負って意識を失っている部族の戦士を見て、幼いヴァレサは涙を止めた。そして爪が肉に食い込んでも気づかぬほど、小さな拳を力強く握りしめた。 ヴァレサは敵が何を考えているのかなど知らないし、知りたくもなかった。ただ、自分の家が荒らされたことと、いつも果物を買いに来てくれるおじさんおばさんたちが、もう二度と目覚めないかもしれないほどの大怪我を負ったことだけを知った。彼女は、自分が物語の英雄のように、アビスの魔物が視界に入った瞬間になぎ倒せていれば…と切実に思った。 一家全員、力を合わせて何とか果樹園の引っ越しと再建を済ませた後のヴァレサは、もう以前の天真爛漫な子供ではなかった。 ヴァレサは両親の許可を得ると、小さな仮面をつけ、ジムで最も重いダンベルを引きずって、大プロレス場の控室の石の扉をこじ開けた。そして、その場にいるレスラーたちに格闘術を教えて欲しいと頼み込んだ。 「英雄予備軍」たる者、己の弱さと向き合い、自分の怪力を部族を守る力に昇華させなければ、という一心だった… しかし、少し横柄なところのあるレスラーはヴァレサをただの子供だと思い込み、面倒くさそうに彼女を追い払おうとした。するとヴァレサは問答無用で戦士の足を掴んでリングに引きずりだし、彼らの表情をこわばらせた。さらに、ヴァレサが軽く押しただけで、レスラーはバランスを崩してリングから転がり落ちてしまった。そうして彼女は、自分が大人に負けない力を持っていることを証明したのだ。 戦士たちと噂を聞いて駆けつけてきた族長アカトルは、少し話し合った末に、満場一致でヴァレサの願いを受け入れた。 勇猛な「豊穣の邦」で大人を超える力を見せることができたヴァレサは、部族の大人と見なされるようになった。 それから、ヴァレサは多くの戦士から指導を受けた。どのような戦闘スタイルが自分に合っているのかも分からなかったため、英雄たちへのイメージを頼りに色んな戦い方を試し、自分にとっての最適解を探すしかなかった。 そこから何年にもわたって座学と実戦訓練を織り交ぜた訓練に励んだヴァレサだったが、いざ敵を前にすると、緊張のせいか、あるいは戦慣れしていないせいか、本能に任せたタックルや幼少期から記憶に刻まれた飛び蹴りにばかり頼ってしまう癖があった。剣も刀も斧も、ヴァレサにかかれば投擲武器と化す。 そのため、一部のヒルチャールはヴァレサの突進に対して武器を投擲することで対抗するようになった。ところが、それがサポートに駆けつけたイアンサを傷つけたことがあった。この出来事がきっかけとなり、トップコーチのイアンサは責任をもってこの特別な後輩を指導する決心を固めたのであった。 ヴァレサの潜在能力を引き出すため、イアンサは強力かつ効率的な訓練カリキュラムを組んだ。そして、イアンサはヴァレサの才能が、すべての学生の中でずば抜けていることに気づいた。彼女は直感のみを頼りに、理論派の学生が長期間鍛え続けた末にやっと発揮できる力を、やすやすと引き出せるのだ。 この子はいつか自分を超える人材となる——そうイアンサは確信した。期待に胸を躍らせながら、「絶対に負けないからな」と宣言するコーチの前で、ヴァレサはすっかりうろたえてしまったものだ。 訓練中、ヴァレサが撃退した敵の数は四桁にのぼる。しかし、壊した武器を数えれば三桁は下らないし、もう勘弁してくれと訴える戦士も二桁ほどいた。最終的に、イアンサは一つの結論にたどり着いた。 ヴァレサは確かに怪力の才能を持っているが、力が強すぎるのだ。そこで一般的な近接武器の使用は避け、レスラーなどの武器を使わない戦い方を参考にし、自身の長所を最大限発揮するべきだと考えた。 イアンサの推薦で、ヴァレサは正式に部族のパトロール隊に加入した。そして、各戦線で頻繁に出動する中で、戦闘スキルを磨き始めた。 そしてパトロール隊加入二ヶ月目に、ヴァレサは再び厳しい試練に立ち向かうことになった。 魔物の波が再び押し寄せてきたのだ。三日間も続いた波の様な攻勢に、戦士たちは次第に疲弊していき、ヴァレサも危うく命を落とすところだった。 しかし、ヴァレサはこの戦いで表彰された。そして、彼女はどんどん勢いを増していった… * 好感度Lv.4後に解放 |
キャラクターストーリー4 | 厳しい戦いを経て、ヴァレサの心は次第に落ち着きを取り戻していった。戦場に立つ経験が増えていくうちに、危険な状況に慌てふためくことも無くなった。 そして正式に家業を支えるようになった頃、彼女の生活リズムは子供時代のように穏やかなものに戻った。 「楽しく気楽に生きるのが一番」がモットーの彼女は、根っからののんびり屋なのだ。 のんびりと果樹園の手入れやワナナのお世話を済ませた後は、手押し車で各部族に果物や野菜を売りに行き、ついでにいつもと違う昼食や夕食を試してみる。「バーニングストマック」の座を狙う大食い大会「豪宴熱闘」に出くわすことができれば、大当たりだ——その日はお腹いっぱい食べられる! イアンサコーチが組んでくれたメニューには、十八種類の器具を使ったトレーニングのほかにも、三種類の自重トレーニング×三百回を三セット、三万歩の持久走三往復などが含まれている。そのすべてをクリアするのがヴァレサの日課だ。時間は定められておらず、朝でも晩でも、好きな時間で行う。夜は道行く人を驚かせないよう気を付けることも忘れない… そして、パトロール隊から集合の号令を受ければ、すぐさま食糧を山ほど詰め込んだバッグを背負って駆け付ける。パトロールのついでに、新しい野営地にも目星をつけておく——まるで遠足でもしているかのようなのんびりさである。道中、魔物に遭遇したら、仮面を被り、ウォーミングアップ代わりに蹴っ飛ばせば、あっという間に戦闘終了だ。 一方、厄介なアビスに出会ったときは、ヴァレサは闘志を燃やして戦意を限界まで膨らませる。 この性格のせいで、ヴァレサはたまに損をすることがある。その最たる例が「帰火聖夜の巡礼」での出来事だ。 「豊穣の邦」の有名な戦士として、ヴァレサは大いに期待されていた。みな、「帰火聖夜の巡礼」で彼女がいい順位を勝ち取ることを願っていたのだ。 しかし、ヴァレサは戦いを学びはじめた時からその時まで、他の部族の戦士を敵として想定したことが無かった。ナタの同胞を前に実力を発揮できない彼女は、まるで道化師であった。 迷いながら突進したヴァレサは「セイタードの砂刃」の武器にはじき返され、山の洞窟へと吹き飛ばされてしまった。しばらくの間、行方不明となっていたヴァレサがユムカ竜に助けられて会場に戻ってきた頃には、団体戦はもう終わっていた… 「花翼の集」のベテラン戦士ヌスタの煌びやかな技「空中拳法」を目の当たりにしたヴァレサは、思わず熱烈な拍手を送っていた。その隙に背後に回ったヌスタの仲間に聖火を持ち去られていたことに気付いた時には、遅かった。 特に強かった相手は、「マリポ」のキィニチだ。彼は瞬間的なスピードこそヴァレサに及ばないが、小回りが利いた。縦横に動き回ることでキィニチはヴァレサの攻撃をことごとく避け、彼女が力尽きたところで聖火を奪ったのである。 結局、ヴァレサは計五回出場したが、団体戦で敗退したのだった。 コーチのイアンサと族長アカトルは、この結果に肩をすくめるばかりであった。対して親や友人たちは、特に残念がることもなく、ヴァレサが戻るたびにごちそうで労った。 並外れた実力を持つ戦士が、幾度もあっけなく脱落すれば、周りから非難されることもあるだろう。しかし、ヴァレサの性格をよく知る「豊穣の邦」の者たちはもちろん、対戦相手の他部族の戦士たちまでもが、彼女に理解を示してくれた。 みな、ヴァレサから果物を買う時に、彼女と雑談をしたことがあったのだ。ヴァレサは普段からまったりと落ち着いて行動し、目の前にいる者たち全員を友達として扱う人物だ。少な目に払う人や、ツケを頼んでくる人、文句を付けて返品を望む人にまで、ヴァレサは穏やかに接する。彼女の優しさと穏やかさは、彼女と会話した人全員に安らぎを与えてくれる。 裏を返せば、ヴァレサはどうしても同胞を相手に怒りのスイッチを入れられないのだ。 戦いの場で彼女に全力を出させる「燃料」は、怒りの感情なのかもしれない。ならば、その貴重な「燃料」は、一番重要な戦闘のために取っておいたほうがいいだろう。パトロール隊の中堅メンバーとして、ヴァレサは職務を全うしている。入隊以来、一度もしくじらず、「豊穣の邦」の要地をアビスの脅威から守り抜いてきたのだ。 しかし、本当にこのままでいいのだろうか?ヴァレサは自問することがある。 「夜巡者の戦争」に参加し、アビスの主力と対峙する——これはヴァレサの英雄人生において必ずいつかは満たさねばならない実績だ。 邪悪な勢力は蠢き続けている。敵が攻めてきた時に阻止するばかりでは、得策とは言えない。 欠点を克服しない限り…己の力の解放と、怒りの感情に任せて戦うことを正確に区別できるようにならない限り、英雄の境地に辿り着くことはできない——そうヴァレサは思った。 * 好感度Lv.5後に解放 |
キャラクターストーリー5 | テントの隣に座ってぱちぱちと燃える焚火を眺めながら、ヴァレサは繰り返し考えた。自分にとって「英雄」とは、一体何なのか? 戦場に出たばかりのヴァレサは、恐怖し、怯えていた。だから仮面を被り、「名を照らす炎よ、闇を滅せよ!」と叫ぶことで、血を滾らせ、怒りを燃やし、己の軟弱さを打ち破ったのだ。 それはいつの間にか、戦闘時のルーティンとなっていた。仮面さえ被れば、不思議な高揚感が訪れ、本当の英雄になった気分で思いっきり戦える。 しかし、ヴァレサはふと思った——尊敬する英雄の一挙手一投足を真似たところで、果たして彼女になれるものだろうか? そもそも、なぜ他人である英雄になろうとしているのだろう? かっこいい英雄になって輝かしい功績を残し、人々に讃えられる喜びを味わいたいから? それとも、戦士たちと怒りを共有しながら、戦闘で強力な一撃を放ちたいから? 最大の危機が落ち着き、ナタが輝かしい勝利を勝ち取った後、「トゥマイニ」の話を聞いたヴァレサは、様々なことを考え直した… そして、やがて気づいた——自分が栄誉を重視しているわけでも、「敵」への復讐に支配されているわけでもないことに。 彼女が憧れを抱いたのは、英雄たちの決してくじけぬ心と鋭気、そしてアビスとの戦いにおける勇敢な姿勢に対してだった。 英雄たちの信念に思いを馳せることで自分を鼓舞し、己の正義を貫き、平和な生活を守り、みんなが楽しく、不安のない生活を送れるようにする—— 彼女は唯一無二の「ヴァレサ」として戦うべきであり、仮面の下に隠れる必要などなかったのだ。 今一番大事なことは、自分の弱さに打ち勝ち、雑な戦い方を直すことだ—— その後、ヴァレサはイアンサの「コントロール強化訓練」を受けながら、自身への厳しい挑戦を続けた。戦闘中に仮面をつけるのをやめ、自身に特定の英雄のイメージを重ねることをやめたのだ。 顔を晒して敵に挑むことを始めたばかりの頃、普段との感覚の違いに、ヴァレサは自分の新兵時代のパニックを思い出してしまい、戦闘の要領がすっかり頭から抜けてしまった。 思うように力を発揮できず、動きが鈍り、おどおどしすぎるがあまり敵の手前で敵の前で転んでしまうこともあった。しかし幸い、数えきれないほど重ねた激しい戦いの記憶は体に刻み込まれていた。 それに、敵の前で転んでしまうのも、あながち悪いことばかりではなかった。思いっきり尻餅をついて、地面に衝撃を与えることで相手のバランスを崩す…それもまた、一種の戦術だ。 ヴァレサは着実に新しい戦闘スタイルに慣れていった。己の状態を見極め、自分なりの方法で戦場に溶け込み、凛とした姿で戦う。 そして、「怒り」の闘志を「勇気」に変えて、正々堂々と敵に向き合い——戦況がピークに達した時、過去の英雄に思いを馳せながら、輝かしい勝利を手にするのだ——こうしてついに、戦士ヴァレサの戦闘スタイルが完成したのであった! * 好感度Lv.6後に解放 |
英雄の仮面 | ヴァレサが最初に知った英雄であり、最も影響を受けた歴史上の人物を、フィエテナという。 芸術作品に描かれるフィエテナは、赤い仮面を被って戦う。素早い突進と華麗な近接戦を得意としており、唯一無二の戦闘スタイルで知られていた。 「豊穣の邦」出身だったフィエテナは、何度も手柄を挙げ、故郷の安寧を守っただけでなく、他部族の救援に幾度も赴いた——その数はなんと、数百回にのぼるとも言われている。そして彼女はやがて、「花翼の集」の戦士と恋に落ちた。彼女が「花翼の集」に嫁いだのち、夫婦は両部族の親睦を深めることに力を尽くしたという。 古名を受け継ぎ一世を風靡した六大英雄ほどではないが、フィエテナもまた人々の尊敬を集めたレジェンドであったことは疑う余地もない。 ナタのラクガキ文化と外国の流行作品の融合により、英雄の物語にも絶えず新たな要素が加えられてきた。ヴァレサの好きな「マンガウォーベン」にも、デフォルメされた芸術的表現で胸が熱くなるストーリーを描いた名作が目白押しだ。一味違った経歴を持つフィエテナは、瞬く間に作家の間で大人気のキャラクターとなった。 フィエテナが登場する「マンガウォーベン」は全部で十二作もあるが、その容姿は様々で、五つのバージョンがある。 ヴァレサは「こだまの子」を訪れるたびに職人たちから鍛造の技術を学び、その技術でフィエテナが被っていた五種類の仮面を作った。 そのうち四つは、ヴァレサ自身のコレクションに加えられた。最後の一つは、フィエテナが二回目の夜巡者の戦争で被っていたとされる、一番特別なものだ。 壮大なストーリーが込められた仮面だが…登場人物が多く、スケールの大きい戦闘シーンを描くことは至難の技だったのだろう。横からのカットが数回あったのみで、フィエテナの正面の姿はどこにも描かれていなかった。 そのため、ヴァレサは自分の直感に従って仮面の模様を補完した。そして、それを自分が全力を出して戦う時のトレードマークとした。 ただ…ヴァレサが自由に補完しすぎたために、彼女の仮面はフィエテナの仮面とは程遠いものになっていた。 ゆえに人々はフィエテナの仮面を模倣したものだとは気づかず、ヴァレサ自身のオリジナルデザインだと勘違いするのであった。 みんなの反応に、ヴァレサは当初、がっかりして落ち込んでしまった。 しかし、「豊穣の邦」と周辺地域の安全を守るパトロール隊の一員として任務を完遂して戻ってくると、いつも必ずお礼が届けられた。 ヴァレサの大好きな食べ物や、綺麗な手芸品とともに感謝の意が綴られた手紙。 そして、約束したかのように手紙に描かれる、小さな仮面のマーク。いつの間にかそれは、ヴァレサのトレードマークとして人々に認識されているようだった。 コーチのイアンサは満足げに頷いて言った—— 「フィエテナの功績はいつまでも人々の記憶に刻まれることだろう。だが、アンタが日々努力した末に残した功績はアンタだけのものだ。仮面のマークは、みんなの心からの賛辞として受け入れたらどうだ?」 イアンサのアドバイスを聞いたヴァレサは、新たな目標を定めた。 「もしいつか…みんなに認められる英雄になって…物語に登場したり、わたしを主人公にしたマンガウォーベンとかが描かれたりするようになったら…この仮面を正式に『ヴァレサの仮面』って名付けよう!」 * 好感度Lv.4後に解放 |
神の目 | ヴァレサはよく、かつて見た悪夢の話をする。夢の中で自分はアビスと戦っていたが、敵は尽きることを知らず、倒しても倒しても襲い掛かってきて、攻勢が止まないのだ。 だが、部族の多くの戦士は知っている——それは夢などではなく、実際に起きた凄惨な戦いであることを。 あの時、狡猾なアビスはトゥラン大火山の活動が活発な時期を狙って、三方から「豊穣の邦」目がけて波状攻撃を仕掛けてきた。部族の戦力を分散させ、殲滅する作戦だったのだろう。 あまりに突然の出来事だったため、「懸木の民」から数名の伝達使が全速力で駆けつけてくれたものの、「豊穣の邦」はほぼ孤軍奮闘の状態となった。 限られた兵力を均等に敵に当たらせると、各所の防衛がどうしても手薄になってしまう。部族の指導者たちは慎重に話し合った結果、メリハリをつけた防衛線を可能な限り遠くまで張ることで、準備時間を稼ぐ策に出た。貴重な「懸木の民」の援軍は戦闘には参加させず、登攀の技を十分に活かし、高所を目指してもらうのだ。 そして、「豊穣の邦」の一流戦士を集結させた精鋭部隊には、いつでも反撃に移れるように待機させた。 一方、防衛線に配置された戦士たちは、アビスを足止めする役割を担っていた。アビスの大軍を完全に撃退することはできないが、敵の陣形を崩し、進軍を遅らせることはできるはずだ。 そして相手の攻勢が弱まった時を見極めて、「懸木の民」の伝達使が見抜いた指揮を執る魔物の指揮官に狙いを定める。 さらに、待機中の反撃部隊が敵陣に突撃し、魔物の指揮官を叩きのめす。そして指揮を失った敵軍を着実に囲い込み、じっくりと消耗させる…そんな作戦だった。 パトロール隊に入ったばかりのヴァレサは、反撃部隊に入れば敵の頭領と直接対決できると聞き、すぐさま名乗りを上げた。 アカトルとイアンサは躊躇ったが、兵力不足の切迫した戦況とヴァレサの実力を鑑み、最終的に承諾したのであった。 しかし、単純明快な戦術も、実践となれば簡単にはいくはずがない。 一回目の反撃で敵陣に突入できた戦士は十数人ほどであった。彼らと完璧に連携したヴァレサは敵の指揮官を勢いよく突き飛ばし、攻撃を加えた。 続いて二回目の反撃——この時、指揮官の元にたどり着けたのは、ヴァレサを含むたった六人の戦士だった。普段戦士たちにおもちゃだと笑われていた暴徒の斧も、この時ばかりは確実な脅威であった。 そして、最後の反撃が始まった。防衛線の柱であるイアンサが死闘の末、敵陣に風穴をあけて振り返ると、駆けつけたのは、ヴァレサ一人だった… 満身創痍のヴァレサは、右手で全身を骨折したらしいヒルチャール暴徒を引きずり回しながら、左肩には力尽きた先輩を担いでいた。右手のそれを敵陣に向かって投げ飛ばすと、ぶつかった先で魔物が飛沫のごとく空へ飛び上がった。 先輩をイアンサに引き渡したヴァレサの目は、どこか虚ろであった。しかし、意識は朦朧としていても、怒りと使命感に突き動かされた体は常に全力状態だった。 震える手でポケットから取り出したのは、ボロボロになった仮面。やっとのことで顔につけると、こう低く呟いた。 「もう昔の臆病な子供じゃない。わたしだって、英雄みたいに戦える。」 イアンサの制止を振り切り、ヴァレサは山のがれきを踏み潰し、茜色の光となって敵陣を切り裂き、最後の指揮官に向かっていった。 しばらく経つと、突如として魔物の波の奥で炎のように明るい雷が走った。敵の指揮官の残骸は綺麗な放物線を描き、上空で消し炭となって散っていった… 全てが終わった後、イアンサは必死の捜索の末、崩れた戦場の奥で眠ったように意識を失っているヴァレサを掘り出した。傍らにはまばゆい光を放つ神の目があり、ヴァレサの身体は雷をまとっていた。 その後、半月も続いた昏睡状態からやっと目覚めた彼女の心から、激戦の記憶は失われていた——極度の疲労のせいだろうか。それでも、怪我はきれいに治っており、体も普段通りに動けるようになっていたのは、まさに奇跡だった。 押し寄せる賞賛と、突如として授かった神の目…己のための慰労会…ヴァレサはほっとした。長い眠りにつく前には、それなりに役割を全うできていたらしい。少なくとも、皆の期待を裏切らずに済んだ。 「あれこれ考えてもしょうがないし、とりあえずお腹いっぱい食べよっと!」 * 好感度Lv.6後に解放 |
160 responses to “ヴァレサ”
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