
![]() | Name | 新六狐伝·序 |
Type (Ingame) | 任務アイテム | |
Family | Book, Non-Codex Series, loc_fam_book_family_6969117 | |
Rarity | ![]() ![]() ![]() ![]() | |
Description | 記憶にまつわる物語は、常に儚さと関連する。この本は新作ではなく、有名な作品『有楽斎六狐伝』を改編したものである。 |
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Item Story |
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Item Story
序 記憶にまつわる物語は、往々にして手に入れたはずのものを失う瞬間を描くものだ。 今作の筆を執った理由といえば、実は大したことではなかった。 あの夜、私は烏有亭で酒を飲んでいた。そこで偶然、久しく会っていない友人に会った——いつの間にか、隣に座っていたのだ。 「おや、誰じゃ、折角の良い夜に、一人寂しく酒を飲んでいるのは?」 そう問われて、適当に答えた。 「良い酒は良い買い手に会ってこそのもの。時には待つことも必要なのさ」 「陳腐な台詞ね……相変わらず面白くない」 今や編集長様となった彼女は盃を手に、興が乗った様子だ。 「暇を持て余すくらいなら、酒代を稼ぐ気はないかい?」 「今夜は、妾が奢ってやろう」 その言葉を聞くのは、恐らく三回目だろう。 「おかえり」 夜風にさらわれた神櫻の花びらが彼女の盃に舞い降りて、小さな月を砕けた。 何故か懐かしくなり、気付いたらその四文字が口から飛び出ていた。 「酔っているな」 不快そうな顔になった彼女の声から、有無を言わせない威厳を感じる。 それも束の間。彼女は盃を置き、息を吐いた。 「彼女が去った時、私はまだ生まれていなかった」 私も、ただの少年だった。 「彼女が話した物語は、もう君にしか語れないのだろう」 そう言われ、まんまと乗せられたわけだ。そういうわけで、また八重堂のために執筆することとなった。 筆を擱くと言っておきながら、勝手に覆したこと、読者の皆様には申し訳なく思っている。 しかし私もいずれ手に入る美酒のために蓄えなければならない。何より、あの夜の編集長様の好意を無下にはできないのだ。 |
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黒田 Shop |
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